内館牧子の「すぐ死ぬんだから」を読み終えた
内館牧子の「すぐ死ぬんだから」を読み終えた。
実に痛快だ。スカッとする。私と同世代の人に是非読んで欲しい。元気が出る。
主人公のハナさんは境遇が何か私とよく似ている。商業高校を卒業していたり、実の父親が大工だったり、でも父親が女癖が悪い所は違う。私の父は母一筋であった。
ハナさんは歯に衣着せぬ物言いで痛快だ。長男の嫁に対しての描写が面白い。嫁と姑は永遠のテーマだが、スカッとした表現で気持ちがいい。ズケズケと文句を言うのだが、その中にちょっとだけ優しさが垣間見えるんだ。
うちの長男は昨日1人で山荘に行った。またベランダから暗くなるまでずっと息を潜めて熊やシカがやって来るのを待つらしい。もし来たら写真を送ってくると言ったが送られてこないところを見ると多分来なかったんだろう。上はとても寒いらしい。標高1,500m位だ。
熊やシカの写真もいいが、もう42歳、可愛い女の子とのツウショットの写真とか無いのかね。でもバツイチになった時のことを思い出すとちょっと面倒にはなる。今の生活は気楽っちゃあ、気楽だ。そんなことを言ってると、あっという間に50,60歳になっちゃうんだよね。
人は老いて必ず死ぬ。自分が生きて居る限り、親や友人を見送らねばならない。でもこれから先、おこるであろうことを想像して、あーあなんてため息をついて暗くなっていてもしょうがない。
ハナさんみたいに、おしゃれをして若々しく偽装工作をして、思ったことをバンバンしゃべり、ちょこっと社会に役立つことをさがして見る。そんな生き方もいい。
そして1日1日を大切にしっかり生きることだ。
この本は元気を与えてくれる。読んで良かった。